2022年県北豪雨で被災、JR米坂線不通で高校受験生にも影響 村上市で早期復旧考えるシンポジウム
2025/6/10 12:45

2022年県北豪雨で被災、JR米坂線不通で高校受験生にも影響 村上市で早期復旧考えるシンポジウム | 新潟日報デジタルプラス
2022年の県北豪雨で被災したJR米坂線の早期復旧を考えるシンポジウムが、村上市の荒川地区公民館で開かれた。新潟、山形両県の団体代表らが出席。国内の大規模災害時における鉄道輸送路の確保や、並行する国…

JR米坂線の早期復旧を求め、市民団体の代表らが語り合ったシンポジウム=村上市羽ケ榎
2022年の県北豪雨で被災したJR米坂線の早期復旧を考えるシンポジウムが、村上市の荒川地区公民館で開かれた。新潟、山形両県の団体代表らが出席。国内の大規模災害時における鉄道輸送路の確保や、並行する国道が不通になった際の必要性を挙げ、鉄路での運行再開を求めた。
沿線住民らでつくる市民団体「米坂線早期復旧と地域活性化を考える会」(野田尚道会長)の主催で5月中旬に開かれた。米坂線は被災後、坂町(村上市)-今泉(山形県長井市)が不通となり、バスでの代行運行が続いている。
米坂線復旧への機運醸成に取り組むNPO法人えき・まちネットこまつ(山形県川西町)の江本一男理事長は、並行する国道113号が今年3月に事故で一時不通となり、高校受験生にも影響が出たと指摘。「交通インフラの複線化は必要だ」と訴えた。
国鉄OBからは、トラックの運転手不足への懸念や鉄道の高い輸送力を挙げ「災害に備えた鉄道輸送の充実へ、鉄路での復旧を考えてほしい」との意見も出た。考える会の野田会長は「関川や沿線とも連携し、必ず復旧の方向へ進ませたい」と話した。
シンポジウムに先立ち、考える会の総会が開かれ、署名活動や国、JR東日本への要請などに取り組む方針を承認した。